突然の一括返済要求!?人生の窮地を救う「任意売却」とは?

突然の一括返済要求!?人生の窮地を救う「任意売却」とは?
任意売却

住宅ローンは、長期間にわたる返済計画を立てて購入する人がほとんどでしょう。しかし、病気や失業、予期せぬ出費などにより、住宅ローンの返済が滞ってしまうケースも少なくありません。住宅ローンを滞納すると、金融機関から一括返済を求められることがあります。これは一体なぜなのでしょうか?また、一括返済に応じられない場合はどうなるのでしょうか?

このガイドでは、住宅ローン滞納後の一括返済について、その理由や対処法をわかりやすく解説していきます。

住宅ローン滞納で一括返済を求められる理由とは?

住宅ローンを滞納すると、金融機関から一括返済を求められることがあります。これは、「期限の利益の喪失」という法的根拠に基づいています。

期限の利益

期限の利益
期限の利益の喪失
期限の利益とは、ローン契約において、借入金を分割で返済できる権利のことです。 住宅ローン契約では、借入者は毎月決められた日に、決められた金額を返済していくことになっています。しかし、返済が滞ると、この「期限の利益」を失うことになります。
期限の利益を喪失すると、金融機関は残りのローン残高を一括で請求することができるようになります。これは、借入者がローン契約を守らなかったため、金融機関が自己防衛のために取る措置と言えるでしょう。

また、期限の利益の喪失を防ぐために、金融機関に返済期間の延長を相談するという方法もあります。返済計画の見直しや、収入状況の改善など、返済能力を証明できるものがあれば、金融機関は相談に応じてくれる可能性があります。

住宅ローン滞納から競売までのスケジュール

住宅ローンを滞納すると、最終的には自宅が競売にかけられてしまう可能性があります。競売とは、裁判所が債権者の申し立てにより、債務者の不動産を強制的に売却する手続きのことです。競売にかけられると、市場価格よりも低い価格で売却される可能性が高く、多大な損失を被る可能性があります。

以下は、住宅ローン滞納から競売までの一般的なスケジュールです。

滞納から競売までの流れ

これらの流れは、通常12か月~18か月程度で完了します。しかし、競売を回避するためには、実質的な期限は1年もないことが多いです。早期に適切な対応をとる必要があることを覚えておきましょう。

一括返済できない場合はどうなる?

期限の利益を喪失し、一括返済を求められても、多くの場合、すぐに全額を返済することは難しいでしょう。 そのような場合、金融機関は担保となっている住宅を差し押さえ、競売手続きに移行します。競売になると、前述のように市場価格よりも低い価格で売却される可能性が高く、大きな損失を被るだけでなく、住む家を失ってしまうことになります。 また、競売後も住宅を引き渡さなければ、強制的に立ち退きさせられることになります。

任意売却という選択肢

一括返済が難しい、または競売を回避したいという場合は、「任意売却」という手段があります。任意売却とは、金融機関の合意を得た上で、住宅を市場価格で売却する方法です。競売よりも高く売却できる可能性が高いため、債務者の負担を軽減することができます。

任意売却のメリットとしては、以下の点が挙げられます。

  1. 競売を回避できる
  2. 市場価格で売却できるため、債務者の負担を軽減できる
  3. 引越し費用を確保できる場合がある
  4. 引越し時期を調整できる場合がある
  5. 売却後の残債を分割で返済できる

任意売却は、住宅ローンを滞納している人が金融機関と売却について話し合った上で売却する方法です。住宅ローンを3ヶ月ほど滞納し、一括返済を求められるタイミングで検討する場合が多いですが、期限の利益喪失前でも検討可能です。ただし、任意売却を行うためには、金融機関の同意を得る必要があります。

なぜ任意売却がおすすめなのか?

任意売却は、競売と比べて多くのメリットがあるため、住宅ローン滞納に陥った際には積極的に検討すべき選択肢と言えるでしょう。
まず、任意売却では、債務者自身が売却活動に関わることができるため、より高く売却できる可能性が高くなります。 競売では、裁判所が売却手続きを行うため、債務者は売却価格や売却時期などをコントロールすることができません。

また、任意売却では、引越し費用を確保できる場合があります。競売では、引越し費用は自己負担となるため、新たな住居を確保する費用が不足してしまう可能性があります。

さらに、任意売却では、売却後の残債を分割で返済することができます。 競売では、売却価格でローン残高を完済できない場合、残債を一括で返済する必要があります。
任意売却は、競売と比べて、精神的な負担も軽減できるというメリットがあります。 競売は、強制的に自宅を売却されるため、債務者にとって大きな精神的なストレスとなります。一方、任意売却は、債務者自身の意思で売却を進めることができるため、精神的な負担を軽減することができます。

これらのことから、任意売却は、債務者の負担を軽減し、生活再建をスムーズに進めるための有効な手段と言えるでしょう。

  任意売却 競売
売却価格 高い(市場価格で売却可) 任意売却より2~3割安い
引越費用 確保できる 自己負担
残債 分割返済可 一括返済
退去日 融通がきく 退去日まで

まとめ

住宅ローンを滞納すると、期限の利益を喪失し、一括返済を求められることがあります。一括返済に応じられない場合は、住宅が競売にかけられ、住む家を失ってしまう可能性があります。競売を回避するためには、任意売却という手段があります。任意売却は、金融機関の合意を得た上で、住宅を市場価格で売却する方法です。競売よりも高く売却できる可能性が高く、債務者の負担を軽減することができます。
任意売却を検討する際は、任意売却に特化した一括見積サイトを利用することで、複数の不動産会社から見積もりを取得し、比較検討することができます。

次にすべきこと

住宅ローンの滞納は、早急な対応が求められる深刻な問題です。この記事で解説したように、滞納を続けると、最終的には自宅を失ってしまう可能性があります。
もし、あなたが住宅ローンの返済に困っているのであれば、すぐにでも専門家に相談することをおすすめします。金融機関や、任意売却を専門とする不動産会社に相談することで、状況に合った解決策を見つけることができるでしょう。
一人で悩まず、まずは専門家に相談してみましょう。

不動産会社
有限会社ケイ・インターナショナル大阪梅田にて宅建業を運営。不動産売買や賃貸仲介、不動産管理を得意とする。

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